About Face 3読んだ

About Face 3 インタラクションデザインの極意

About Face 3 インタラクションデザインの極意

入社してすぐ先輩に勧められた。
曰く「前半がよい、後半はフムフムって感じ」との事だったので、前半シュッと読んだけど、その後存在を忘れて放置してた。

先日FRONTEND CONFERENCEでReactに関して話す機会があり、Reactとデザインのプロセスについて考えたりした。
そこでこの本を思い出し、本棚から引っ張りだしてきてちゃんと読むことに。

けっこう昔に社内で輪読してたらしい。

ninjinkun.hatenablog.com

内容について

日本語版サブタイトルには「インタラクションデザインの極意」とある。
工業デザインやグラフィックデザイン、Webページの情報設計とも違い、ユーザーとのやりとりで時間的に変化していくソフトウェアの振る舞いのデザインを表す言葉だ。

本書は3部構成になっている。

第一部は「ゴールダイレクテッドデザイン」について。
ゴールダイレクテッドデザインとは、ユーザーの目的・ゴールを探り、分析した結果を元にデザインを行う方法論のこと。
デザイナーはプロジェクトの終盤でソフトウェアの見た目を装飾するのではなく、ユーザー調査・市場調査といった、プロジェクトのより上流の段階から参加する必要があると説いている。
また、筆者が実際に調査を行う上で学んできた、ペルソナの作り方や、ユーザーテストのベストプラクティスといったノウハウも紹介されている。
この辺の知識は非常に細かく書いてあり、本書を一度読んだだけで学ぶことはできないし、全てメモるのも現実的でない。
会社に一冊置いておくと便利そう。
(あるいはもっと良いプロセス考えておく?)

第二部は「振るまいと形態のデザイン」。
良いデザインに必要な性質や、ソフトウェアのデザインにおいて考慮すべき、アプリケーションのタイプ(Webサイト?デスクトップアプリ?ウィジェット?)などの特徴を紹介している。
ソフトウェアに特化していることを除けば、一番普通のデザインの本って感じのパートだった。

第三部は「インタラクションのディテールのデザイン」。
検索・選択・ファイル保存・アンドゥといった、見慣れたソフトウェアの概念について、本当はどうあるべきか、あるいはどうなってはいけないか、実際のアプリケーションの例を用いて説明する。
ファイル保存について、「保存ボタン押さないと保存されないのダルすぎ、自動保存が一番デスネ」と言っていて、確かに、となった。
あとメニューの歴史とか。

感想

個人的には第一部、第二部が面白かった。
特に、第一部のような、プロジェクトの進行方法から考える内容は初めて見たので、刺激的だった。

ソフトウェアの振るまいが高度になっていくと、デザイナーがどんどん上流に移動する、ということはあるんだろうか?
僕はデザイナーが上流にくるのは良いことだと思うけど、自分自身エンジニアとしては、下流で待ち構えてデザイナーの考えたことを実現するだけマンにはなりたくないな、と思う。
最初からデザインに口出しまくりたいし、デザイナーにフィードバックしまくりたい。

第二部は何をデザインするにしても大事だし、知識というか心得に近いものなので、読んですぐ使えるものではないと思う。
優れたデザイナーの人たちはこういう本を何度も読んだり、開発しまくって体で身につけてるのだろうか。
身の回りのすごいひと、だいたい読書量がとんでもない。

第三部は「フムフムフム〜〜なるほどんなるほど〜〜〜」といいながら目を滑らせてた。

メモ取ると早く読める

途中からメモとった。

https://gist.github.com/fand/c2c3c84679a372ac6a6b

メモを取り始めたら、ページめくるスピードが上がった気がする。
重要でない所・興味のない所をななみよみ出来るから?
でも小説とかだとできないな……